博士学生が就職活動に失敗し、翌年に第一志望の会社から内定をもらうまで その2. 就活の軸の決め方と研究に携わる仕事について

スポンサーリンク
就職活動

僕は22年卒向けの就活で失敗した後、失敗から学んだことで23卒向けの就活では第一志望の会社から内定をいただくことができました。

前回は心や行動を就活モードにしようという話をしました。

今回は就活の軸の決め方についてです。

就活をしていると「軸」という言葉をよく聞くと思います。
軸って決めないといけないの?同じ分野の企業しか受けないから軸なんて気にしなくていい?

いえいえ、軸を決めることでこれまで見えてなかった企業が候補に入るかもしれません。

また、「博士課程まで進んだけど企業就職を考えている。でも、これまで研究一筋だったからどんな企業が良いか絞れない。」という人ほど、軸を決めた方が良いです。
軸を決めることで、前回に述べた“とりあえず応募”を無くし、時間の浪費を減らせます。

n=1の経験談ではありますが、参考になればと思います。
*注 あくまで僕の経験に基づいた話であり、実際の採用担当者の考えや採用基準などと異なる可能性があります。

僕の実際の就活経験はこちらです。

1年目
本選考ES20社以上(院卒向け研究職メイン)→ES通過5社→最終面接1社のみ。そこも不採用。
2年目
本選考ES11社(総合職メイン)→ES通過8社→最終面接2社。2社から内定。(内定承諾したため、途中で選考を辞退した会社もあり)

軸を決めたからこそ、一年目と二年目で違う方向性の企業を受けました。今回は二年目に取り組んだ軸の決め方について紹介します。

今回伝えたいこと
・就活の軸に迷ってる人ほど「人生の目的論」を読むべき
・人生で情熱を注いだ経験を思い出す
・絶対に譲れない条件から優先順位を付け、会社を絞る

「人生の目的論」に取り組む

まずは、前回の記事で紹介した「人生の目的論」を読んで、書いてあることに取り組むことをおすすめします。
この本は学部卒向けですが、アカデミア以外で自分が何をしたいか分からないという人も対象になると思います。

そもそも、僕が企業就職に方向転換した理由として、以下があります。
・研究が好きだけど、現実問題としてアカデミアは厳しい
・しばらく任期付き、住む土地も定まらない、収入も不安定など、人生設計に困る

博士課程に進学する前から分かっていたことではありますが、これらは就活する上でネガティブな理由です。こんなネガティブな理由で就活に臨んでも、上っ面な志望動機は企業の方には見抜かれます。特に就活1年目は漠然と就活をしていたため、役員による最終面接では熱意がないことが完全に見抜かれたと思います(もちろん表面上は取り繕いました)。

そのため、僕のようにネガティブな理由から企業に就職したいと考える人ほど、他人から見ても揺るがない動機が必要となります。
面接では必ずと言って良いほど、博士課程まで進んでアカデミアに残らない理由を聞かれるので、納得させる動機が必要です。

この本では軸の見つけ方を一から紹介してくれるので、どうしたら良いか分からない人ほどおすすめです。前回も紹介したのにくどいですが、右も左も分からない人ほど既に確立された方法から取り組んだ方が良いと思います。

kindle unlimitedに入っているため、登録していれば買わずに読めます。登録していなくても初月は無料で読めます。詳しく内容を書いてしまうと著作権法に触れてしまうので、ぜひ自分の目でお確かめください。

次は「人生の目的論」を読んだ後に、僕が軸として大事にしたことを紹介します。

情熱を注いだ経験から軸を決める

博士課程まで進んだあなたは、これまで研究に情熱を注いできたでしょう。
ですが、これからアカデミアから離れなければいけません。

あなたから研究を取ったら何が残りますか?
何もない人なんて絶対いません。ましてや博士課程まで進んで研究を頑張ってきたのですから、絶対情熱を注いだ経験があるはずです。

僕の場合、過去を振り返ると、好奇心を満たした時や新しく何かを学んだ時に感情が揺さぶられていたようです。学会で研究者と議論をしたり、研究室のゼミで論文の議論をすることなどが例としてあります。なので、ここに自分の情熱があり、これからも研究に関わっていくことが自分を満たすことだと思いました。
また、大事なことは自らの手で何かを発見する研究が好きなのではなく、知識として色々なことを吸収したい好奇心が強いということでした。研究をしたことがある人ならば、この違いが分かると思います。

これからも研究をしたい思いはあった一方で、企業では自分の好きな方面の研究はできないと思いました。博士課程の経験から、本当に興味があること以外で研究はできないことも分かっていました。

そのため、「これからの人生を好奇心を持って歩むために、日本の科学を支える」という軸を定め、科学に携わる仕事に就くことを目標にしました

さて、研究の世界で生きていけないから就活するというのはネガティブなことだと思いますか?
企業はアカデミアの世界を諦めた人など取りたくないと思いますか?

そうではありません。その経験から論理的に自分に足りないことや向いているであろうことを導くことが大事です。

なぜアカデミアに残らないか面接で聞かれたときに、僕は正直に研究が好きではなかったということを説明しました。その上で自分を見つめ直した時に、本当に好きだったことやその気持ちをもって科学に貢献したいと説明しました。

僕が面接を受けた企業では誰も僕がアカデミアを諦めたことを咎めませんでした。むしろ、その経験から何を学んで生かそうとしているのか、耳を傾けてくれました。

あなたが真摯に就活に臨めば、企業の方も真摯に応えてくれると思います。

研究者以外の科学に携わる仕事

さて、「これからの人生を好奇心を持って歩むために、日本の科学を支える」という軸を定め、科学に携わる仕事に就くことを目標にしました。研究者以外で科学に関わる道を探すと、以下の業種が候補に上がりました。

・試薬会社(富士フィルム和光など)
・研究開発法人(JSTなど)
・専門商社(アズワンなど)
・出版社(小学館など)

それでは、日本の科学を支えるという軸とそれぞれの業種がどうマッチしているか、簡単に説明します。

・試薬会社
研究者の仕事を試薬の供給により支えるという大きな魅力があります。研究者にも人それぞれ試薬会社のこだわりがあり、この実験にはこの会社の試薬と言ってもらえるのはやりがいではないでしょうか。ある実験系で試薬のシェアが高ければ、その分野を影で支えているといっても過言ではありません。

・研究開発法人
研究者の仕事を支えるために、日本の科学の運営に携われるという魅力があります。某研究開発法人に勤める知り合いからは、かなりデスクワークが多いが研究者と直接関われる仕事もあり、それがやりがいになると聞きました。また、最近は一般の方々向けのアウトリーチに力を入れるところもあり、例えば海洋研究開発機構(JAMSTEC)とスプラトゥーンとのコラボはとても面白いですね(実際のページ→https://www.jamstec.go.jp/sp2/)。

・専門商社
研究者と他の企業の間に立ち、研究の世界で流通の仕事ができることが魅力です。幅広い研究者とのつながりから最適な物品の提案もできるかもしれません。また、アズワンなどは自社ブランドを展開しており、専門商社の枠を飛び出してメーカーとしての側面があり面白いです。

・出版社
研究者の知識などを書籍という形で世に広められるのが魅力です。研究者個人では手が届かない人たちに、出版社の看板を使って科学を届けることができます。また、出版物の作成のため、いろいろな研究者と会えるのも魅力だと思います。

このように、日本の科学を支えると言っても様々な仕事があることが分かります。
これらの魅力をおおまかな志望動機として、個人的な出来事を加えて志望動機を自分だけのものに調整しました。

次に、自分の就活の軸だけだと膨大な企業(と職種)が引っかかるので、優先条件をつけて具体的に絞りました。僕の場合はこちらです。

1. 勤務地が関東都市圏で転勤がほぼない
2. 可能なら営業職以外
3. 土日休み

条件を増やすと選択肢が減ってしまうので、大きく3つくらいが良いと思います。

例えば、僕の専門に近い種苗会社や農薬会社は地方が多いことから、条件1に当てはまらないので真っ先に候補から外れました(厳密には都市圏に近いところもあります)。専門に近い企業は応募したいところですが、優先順位を決めていたため諦めることができました。

専門が近い企業には片っ端からエントリーしたくなったりしますが、自分の条件と照らし合わせて上手に絞りましょう。また、明確に志望度1位、2位とつける必要はないと思います。本当に絞るのは内々定が出てからで良いので、僕はざっくりと数社を第一志望にしてその中のどれかに入れたらいいなという感じで絞りました。

終わりに

今回は就活の軸の決め方について書きました。どんな企業に応募したら良いか分からないという人の参考になれば幸いです。

ES提出の最盛期は本当に忙しくなるので、自分の就活の軸を見つけてエントリーする企業の優先順位をつけていきましょう。

次回以降は実際の志望動機などのエントリーシートの書き方や面接などについて書きたいと思います。

今回伝えたいこと
・就活の軸に迷ってる人ほど「人生の目的論」を読むべき
・人生で情熱を注いだ経験を思い出す
・絶対に譲れない条件から優先順位を付け、会社を絞る

コメント

タイトルとURLをコピーしました