RNA抽出でバンドを確認できなかった時の対処方法

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RNAを抽出しても電気泳動ではバンドが確認できないということがあります。

今回は私の場合を例に対処方法をまとめました。

使用したサンプルはこちらです。
・マイクロトム(トマト)の本葉、子葉、茎
・コムギの第一本葉
どちらも論文ではRNA抽出用試薬(A社)が使用されていますが、A社のHPには抽出例として参照されていません。

過去にマイクロトム本葉よりRNAを抽出した経験があり、コムギ第一本葉よりRNAの抽出を試みました。
しかし、電気泳動するとスメアは見られるもののバンドは確認できませんでした。

そこで、失敗の原因として以下のものを予想しました。

・試薬類のコンタミ
RNA抽出液やクロロホルムはタンパク質を変性させるためRNaseがコンタミしていないと考えられますが、RNase free waterは何度も開け閉めするためコンタミする可能性が考えれられます。

・トマト葉からは抽出できるがコムギ葉は抽出効率が低い
論文が出ているため抽出は可能だと思われますが、他社の試薬を利用している論文が多いことから、抽出効率が低い可能性も否定できません。

・泳動中に分解された
泳動時にはTAEを新しくし、洗浄後70%エタノールで拭いていました。しかし、研究室全体で共有かつ様々な生物由来のDNAサンプルも泳動していることから、コンタミが予想されました。

これらの問題を解決するべく、以下の条件のもとRNA抽出及び泳動を行いました。

1. 試薬はそのままにし、コムギ葉とトマト葉で同日に抽出を行う
トマトから抽出できない→試薬類がコンタミしている可能性がある
トマトからは抽出できるがコムギからはできない→試薬がコムギ葉からのRNA抽出に適さない

2. 新しい電気泳動槽を使い、過去のサンプルを泳動する

過去のサンプルでバンドが確認できる→電気泳動槽に問題がある

その結果、今回は新しい電気泳動槽を使うことで解決できました。(過去の泳動時にも新しいTAEやゲルを使っています)
新しい電気泳動槽で泳動したところ、過去にスメアの見られたサンプルでもバンドを確認することができました。

また、新しくトマトやコムギからRNA抽出したサンプルにおいてもバンドが確認できました。
しかし、トマトに比べるとバンドの濃さが薄かったため、抽出効率が低いことは考えられます。(サンプル量を調整しており、量依存的でないと考えています。)

RNA抽出がうまくいかないときは試薬類のコンタミだけでなく、共用の泳動槽にも原因があるかもしれません。

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